2014年6月4日水曜日

宝塚歌劇団 宝塚をどり/明日への指針/花詩集100 感想

乃木坂46の16人のプリンシパルtroisが盛り上がっている昨今ですが、わたしは宝塚歌劇団のパフォーマンスを見てきましたよ、、、、、おっと、裏切り者呼ばわりは、まだ早いですぜ、乃木坂46ファンのみなさま。

なんで宝塚を見に行ったかというと、16人のプリンシパルtroisを見るのに、他のグループの舞台のレベルって確認しておくべきじゃーないですか。AKB48でもモモクロでもなんでも良いんですけど、比較して、16人のプリンシパルtroisのすばらしさを実感したいと思いますよね。そういう知識をためて、乃木坂46の16人のプリンシパルtroisの感想を書いて、乃木坂46の人気を盛り上げようって、思ったわけ。

それで、せっかく比べるなら歌とダンスのレベルが、最高峰なグループを見に行きたい!ということで、宝塚歌劇団の東京公演の月組、宝塚をどり/明日への指針/花詩集100を見させていただきました。
http://kageki.hankyu.co.jp/revue/366/

宝塚歌劇団のパフォーマンスってはじめて見たんですけど、ぐわっ!!、めちゃめちゃすばらしいです。ほんとに最高。初回でファンになりましたので、また見に行かせていただきます、っていう、最高レベルのパフォーマンスでした。いえ、言葉の綾とかじゃなくて、ほんとにそうなんです。

■宝塚歌劇団の簡単な紹介
乃木坂46ファンで、宝塚歌劇団のファンっていう方は少ないでしょうから、まずは宝塚歌劇団のすごいところを簡単に紹介させていただきます。

■歴史
設立は1913年(大正2年)だから100年の歴史があるグループです。すごいですね。この時点で乃木坂46ファンとしては、仰ぎ見る感じになっちゃうよね。

■規模
毎年新しく団員が入るんですけど、今年(100期)でいうと、39人も入るってところがすごいですね。総員400人くらいです。アイドル帝国のAKB48グループ全体だって、総員300人強なので、宝塚歌劇団って日本最大の女性芸能グループなのではないか思います。

■育成システム
でも、規模が大きいなんていうのは、宝塚歌劇団のアピールポイントではないです。言うべきは、その団員の才能と錬度で、その結果としてのパフォーマンス能力のすばらしさです。宝塚歌劇団に入るのに、2年間も宝塚音楽学校で学ばなきゃーならないっていう点だけ見ても、とてつもないレベルの高さが推定できるよね。

しかも、その宝塚音楽学校の入学試験の倍率が20倍くらいです。20倍なら乃木坂46の一期生のオーディションの1000倍超のほうが全然厳しいじゃんか、と思う人もいるかもしれないけど、そーじゃありません。昔の宝塚音楽学校受験ドキュメンタリー番組を見せてもらったことがあるけど、受験生って言っても、何年も受験スクールに通っていて、歌とかダンスとか、すでに「お金払っても見せていただきたい」くらいのレベルなのね。そのくらいのレベルの子しか受験しないし、そういう子の20人に一人しか入れないんです。だからそういう宝塚音楽学校卒業生から成る宝塚歌劇団は、すごいって思うよね。

■チーム構成、
AKB48のチームA、チームKとかっていうのと同じで、ていうかAKB48が宝塚歌劇団と同じなんですけど、宝塚歌劇団は、花、月、雪、星、宙組(+専科)に分かれています。乃木坂46も、せめて2つくらいチームを作れば良いのにね。

■劇場
兵庫県宝塚市の宝塚劇場が本拠なんですけど、東京・日比谷にも(親会社の阪急電鉄が)東京宝塚劇場を持っていて、いつも公演しています。


以上が、宝塚歌劇団の簡単なご紹介です。これだけでも、宝塚歌劇団ってすごいと思うでしょ。でもパフォーマンスは、もっとすごいです。月組の5月末の東京公演「東京をどり/明日への指針/花詩集100」を観劇させていただきましたので、感想を書いてみました。

■会場の雰囲気
観劇する人々の女性比率がとっても高いです。たぶん女性比率95%以上、男性比率5%以下です。しかも和服の上品なおば様がポツポツいて、女性アイドルのコンサート会場の人々とは、かなり雰囲気が違います。さらにホールには生の楽団がついています。なんか贅沢な気分にひたれます。

ちなみに劇場(=舞台のあるホール)での飲食は当然、禁止なんだけど(注1)、おばちゃんとか結構、劇場で食べ物を食べている人もいて、そーいうところは、ゆるい雰囲気です。ロビーで販売する飲食物は、常識的なお値段で売られていて、とっても良心的運営です。(劇団四季だと、ジュースが600円とかで売ってるんですよぉ。そういうのって、どうかと思うよね)

(注1)2015/9月追記: 幕間の飲食は、座席でもOKだそうです。日本の古典芸能の世界と共通しています。さすが大正時代から続く老舗です。

それで、公演内容ですが、三幕に分かれていて、間に20分くらいの休憩が入って、全体で3時間くらいの公演です。以下の内容は、記憶に頼って書いているので事実とは違うかもしれませんので、ご了解のほどを。

■一幕:東京をどり(おどりメイン)
内容:和装の衣装で、踊りがメインのレビューです。

和装の衣装のレビューから始まったんだけど、スタートがめちゃめちゃ華やかな踊りと歌です。初めて見るわたしとしては、この時点で宝塚歌劇団に取り込まれました。なんかすごすぎる。でも宝塚ビギナーには、インパクトがありすぎて、パフォーマンス内容を記憶に固定できなかったので文章にできません。

この第一幕って、和風の踊りがメインで歌が補足って感じで、わたし的好みからすると、三幕の中では、三番目くらいの感じなんですけど、でも、すでにこの時点で宝塚のファンになりましたよん。なんていう驚愕のすばらしさなの、宝塚歌劇団のパフォーマンスってさ。

途中、和服の100期生のご紹介があって、100期生代表のお二人が正座して口上を述べるんですけど、さすが宝塚音楽学校で2年も芸を磨いてきただけあって、(しかもたぶん首席と次席のお二人なので持ち回りとのこと)声のとおりが異常なほど良いです。乃木坂46に次期センターの条件で引き抜いていただきたいすばらしさです。
100期生のご挨拶

■二幕:明日への指針---センチュリー号の航海日誌---(ミュージカル)
あらすじ:大西洋航路の客船の通信士が、かつて恋心を抱いた女性に、船上で再会して、いろいろあるけど、最後に結ばれる、っていう話。

ミュージカルって良いよね。わたしは超好き。ミュージカルって、わたし的基準からすると2種類あって、ひとつはセリフの途中から歌に変わるタイプね。「アナと雪の女王」のアナちゃんが、エルサ女王を迎えにいって、「ねえ、エルサ行かないで。ねえ、お願いよ、、、」ていうセリフから歌への流れのパート※があるけど、ああいう感じで、セリフから歌に移行するタイプですね。

※サウンドトラックで言うと「生まれて初めて(リプライズ)」の初めの部分です。

もうひとつは、セリフと歌が連続してなくて、歌は歌で始まるタイプね。普通のミュージカルは、こっちが多いですかね。

わたしはどっちかっていうと、前者のタイプがミュージカルっぽくって好きなんですけど、「明日への指針」は、後者のタイプです。あれっ、なんかぜんぜん意味のないこと書いちゃったよ、、、ま、いいや。

たぶん宝塚歌劇団的基準からは、あんまり話題にならないくらいの小品のミュージカルなんでしょうけど、出演者のスキルがすばらしくハイレベルなので、宝塚ビギナーとしては、感激します。うー、ほんとにすばらしい、、、、、こーなったら絶対に「ベルばら」を見てみたい、、、、こんど、行ってこようかなぁ。でもすでにチケットは売り切れなんですよね。でも仕事の都合がつけば、オークションで買っちゃおうかなあ。

ミュージカルは、宝塚歌劇団の中心課題だから、すばらしいはずだとは思っていたけど、ほんとにすばらしいんです。文章で表せなくてもうしわけないんですけど、ひとつだけ言わせてもらえば、集団としてのダンスとか、集団としての歌って、宝塚歌劇団が最高な感じがします。個人の能力もすばらしいんだけど、集団としてすばらしく統制が取れていて、力強くて、美しいよねぇ。他のミュージカルより、そういうところが特にすばらしいよねぇ。そういうのってミュージカルの精華だと思います。

■三幕:花詩集100
内容:花言葉にちなんだ歌と踊りのレビューです。わたしの思う宝塚!って感じ。

これですね、最高すぎます。乃木坂46ファンが見たら絶対、はまります。歌もダンスも音楽も衣装も舞台も、なにもかもがすばらしい。これを見て、感激しないとか、宝塚ファンにならない人は、生きている意味がないです、マジで。

乃木坂46のコンサートも良いと思うんだけど、みなさまも、一度はこれを見るべきです。Allez! Nogizaka 46の運営者として、最高度にリコメンドさせていただきます。ほんとに見てね。

やっぱさー、学生とかやりながらのアイドルのパフォーマンスと、才能と練習と運営システムに裏打ちされて人生を100%これにかけている人々のパフォーマンスの差は、あるよね。いえ、乃木坂46のパフォーマンスは、それはそれで、とっても好きなことには変わりないですけど、でも、ここは公平に言わせていただきますと、、、

乃木坂46のコンサートの10倍くらいすばらしいです
(いや、20倍?もうしわけないですけど、、、)

それはグループのコンセプトが違うからしょうがないんだけどさ、でも、結構、愕然としちゃうよね。

どのくらいすごいかって言うと、踊りながら歌う歌が、「アナと雪の女王(原題Frozen)」のLet it go!(英語バージョン)くらいすばらしいです。このパフォーマンス「花詩集100」の歌って、どう考えても綿密にデジタル加工して最良に調整した声にしか聞こえないんだけど、でも生歌なんです。人ってここまで良い声、声量、音程、リズムで歌えるんですね。最高に驚きました、って感じ。

宝塚歌劇団の各組には、乃木坂46のセンターみたいな感じで、トップスターって人がいるんだけど、でもトップスターでなくても全員、途方もなく歌がうまいんです。育成システムからして、上手さに差がつかないくらい、うまいからどーやってトップスターを選んでいるか分からない、って思いますよね。でもさ、やっぱトップスターの「声」は、最高に良いんです。
月組のトップスターの龍真咲さん。

終盤で、3番手、2番手(=準トップスター)の団員が順番に華麗な衣装をつけて、大階段を歌って踊りながら下りてくるんです。そのサポートの団員のダンスも、楽団の演奏も、照明も、舞台装飾も、最高のレベルでハーモナイズしています。うー、しびれるよぅ。そういう2番手、3番手の方でも声量とか艶とか装飾とか最高の歌声なんです。すばらしさに筋肉がこわばって筋肉痛になる感じです。ほんとそのくらい、すばらしいんですけどー、トップスターは、さらに一段、滑らかでさわやかで艶がある声っていうのがすごいよねぇ。

もうさ、歌が実体化している感じね。実体化した歌が、わたしの耳から入り込んで、脳に浸透してイデアの世界に近づけてくれます。パフォーマンスがこういう高みまで達するとさ、宝塚歌劇団がどうのこうのって言うより、
 
ヒトってすごいよねぇ

って、人類の歌のポテンシャルの高さと、それを顕在化させる技術に感動します。脳の良い神経接続ネットワークと、良い肉体と、長い修練というのは、人の歌のポテンシャルをここまで引き出せるんですねぇ。ほんと。想像できないくらい良いものを見て聞かせていただきました。こーいうパフォーマンスに対するチケット代なんてただ同然です。ほんと安すぎるよね、って思います。
中央がトップスターの龍真咲さん、左が主演娘役の愛希れいかさん

■主演娘役が、これまた超最高すぎ
宝塚歌劇団って、女性の観客がメインなので、乃木坂46とかAKB48と違って、男役のトップスターが人気らしいです。でも、わたしは男なので、娘役にすごく注目しちゃうし好き。男役のトップスターの、女性役に相当するのが「主演娘役」ね。月組みの主演娘役は愛希れいかさんて言う方なんですけど、女声で歌っていただけるので、脳がしびれます。
月組の主演娘役の愛希れいかさん
http://blog.livedoor.jp/juttondo84/archives/34401465.html

声の出だしの滑らかさとか、音のつなぎ方とか、ビブラートの美しさとか、うー、もうドシロウトなのでどう表現して良いか分かりませんけど、今まで聞いた女声の中で、一番美しい/すばらしい/力強いです。

あーぁ、ここまで来ると、歌い手の団員にリアルに恋しちゃうとかっていう心配は全然なくて、神仏を崇める感じの、尊敬の念しか残らないよね。なんか、こういう歌声を聴いて、ダンスを見ると、わたしのなかの嫌な部分が抜けて、良い人になっちゃう感じがするよ。ほんとに、美の世界を垣間見せていただきました、感謝いたします、って感じ。

■ラインダンス
以上で、宝塚歌劇団の魅力のすべてでしょうか。いいえ、そうではありません。言うべき魅力は無数にあるんですけど、男子ファンとしては、ラインダンスへの言及ははずせません。

ラインダンスってご存知でしょうか。乃木坂46の2013クリスマスコンサートでも、サンタの衣装でやってましたらか、乃木坂46ファンでご存じない方はいないですよね。この公演でも宝塚のラインダンスがあったんです。そーすると、乃木坂46のラインダンスと宝塚歌劇団のラインダンスを比較しちゃいますよね。わたしは乃木坂46ファンなんですけど、心を鬼にして公平に言うと、

乃木坂46のラインダンスの100倍くらいすばらしい。
(ほんとにごめんねぇ、、、、なんですけど)

乃木坂46のラインダンスはすばらしいんですけど、でもそれを見たくらいじゃ、死ぬにはだいぶ後悔が残る感じじゃーないですか。でもさ、わたしは宝塚歌劇団のラインダンスを見るためなら死んでも良いです、って思えます(さすがにちょっとオーバーですか)。
ラインダンスです。なんという美しさ、、、
http://blog.livedoor.jp/juttondo84/archives/34401465.html

まず、人数がたぶん100人以上なんです。東京宝塚劇場って結構大きい劇場なんですけど、ストレートラインじゃ並びきれないので、団員が舞台の端から端まで使ってΩ(オメガ)型に並びます。壮観でしょ。そういうふうに並んだラインダンスがどのくらいすばらしいか、文章で表現しろってのが無理です。

ていうかさ、レオタード系の衣装で、心技体ともにすばらしい100人の団員のラインダンスを、10数mの至近距離で見て、正常に記憶を保っていられる男子はいないと思うんです。でも、そこは、ブログ運営者の職業(じゃないけど)根性で、記憶してきました。

宝塚のラインダンスは、異常なくらい動きがそろっています。特に脚の動きのそろいかたね。恐ろしいほどの修練と思います。みなさまは、モアレ模様ってご存知でしょうか。よくそろった無数の平行線を引いた二枚の透明板をほんのちょっとだけ角度をつけて(5度とかね)重ねると、実際にない模様が見える現象なんですけど、宝塚歌劇団のラインダンスは、100人以上の脚がピシッとそろっているから、右脚と左脚に角度がつくと、そのモアレ模様が見えます。

脚をパッパッっとあげるたびに、そのモアレ模様が、さっ、さっ、と、上下に走ります。感動します。でも、それ以上に脚の美しさ×100人以上に感動します。しかもレオタード系の衣装だし、、、、、、脚の上がり具合もぴたりとそろっています。ほんとに、涙が出るくらい美しいよーん。


えー、そういうわけで、他にも宝塚歌劇団のパフォーマンスのすばらしさのポイントはありますが、いくら書いても書ききれないので、この辺までにさせていただきます。みなさま、宝塚歌劇団のパフォーマンスは、そういうふうに最高にすばらしいので、一度は見てね、絶対よろしくね。

※でも、宝塚歌劇団のパフォーマンスを見させていただいた後でも、見たくなるのが乃木坂46のすごいところだよね。「16人のプリンシパルtrois」を見るのが、とっても楽しみっと。

6/4追記:なんか興奮して書いちゃったけど、生で劇場の雰囲気に浸ると、そんな感じです。劇場での体験って、DVDとかBDで見て聞くのとは、別次元のすばらしさです。しつこいけど、だから宝塚歌劇団のパフォーマンスは一度は劇場で見てね。

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5 件のコメント:

  1. AKB48はオーディションに合格すれば無料です。
    またオーディション応募は無料で出来ます。
    因みに、渡辺麻友さん、柏木由紀さんはAKB48
    オーディションに一度落ちています。
    更に柏木由紀さんはモーニング娘も落ちています。

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    1. コメントありがとうございます。そうですね、AKB48や乃木坂46ならば、オーディションは無料でしょうし、合格すれば無料(あるいはステージや番組出演の報酬や、CDの印税あり)ですから、合格レベルに達するまでのお稽古費用を除いても受験料で3万円+2年間の授業料などで最低200万円以上必要な宝塚(音楽学校)とは、だいぶ違いますね。

      でも、それでも宝塚は、宝塚を目標とする生徒を引き付ける魅力を持っていると思います。もちろんAKB48も乃木坂46もそれぞれの魅力があって、わたしは好きです。

      再受験に関しては、宝塚音楽学校も、何度もトライする受験生の方が、たくさんいるそうです。AKB48でも宝塚でも、そういうふうに自分の目標に向けて努力する人って、すばらしいですね。

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  2. 渡辺みり愛

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