2019年4月21日日曜日

「熱海殺人事件」感想(今泉佑唯ちゃん出演)

1年半ぶりの更新ですが、今回は劇「熱海殺人事件」の感想です。今泉佑唯ちゃんが出演しています。主演じゃありませんけど、基本的に出演者4人の劇なので、最初から最後までずっと出ています。
https://engekisengen.com/genre/play/11265/
宣伝用の写真ですけど、舞台ではこんな怖い感じじゃないです。

今泉佑唯ちゃんは、良いよね。なんといってもかわいい上に愛嬌があります。顔かたちが大してかわいくなくても、女性は愛嬌があれば超かわいく見えます。今泉佑唯ちゃんは、愛嬌がある上に形状的にも超かわいいので、世界最高にかわいいです。

さらに歌が上手です。かわいければ歌が上手でなくてもアイドルとしてOKと思いますけど、今泉佑唯ちゃんは歌がすばらしいです。なので、最高のアイドルと思えます。そんな最高な今泉佑唯ちゃんですが、欅坂46を卒業しちゃいました。うーん、残念。返す返すも残念。ほんとに残念。長濱ねるちゃんも卒業しちゃったし、欅坂46やばくね?でも個人的には2期生の武元唯衣ちゃんが良いので、欅坂46はセーフと思います。
https://engekisengen.com/genre/play/11265/
これも宣伝用の写真です。

、、、などと、一般人の分際で欅坂46の行く末に思いを巡らせておりますが、今回は今泉佑唯ちゃんが劇「熱海殺人事件」に出演した話です。「熱海殺人事件」は何回も上演されている原作つかこうへい氏(故人)の名作劇だそうです。なにも予備知識なしに見に行きましたが、(喜劇として)とーても面白いです。ほんとに名作と思います。
https://minicine.jp/0/0516.html
出演者のみなさま。最高に上手な方々です。

■あらすじ。
警視庁の木村伝兵衛部長刑事(味方良介氏)のもとに、殺人事件が舞い込み、大山金太郎(lol佐藤友祐氏)が容疑者として挙げられました。木村伝兵衛部長刑事は芸術家肌なので、愛人の婦人警官(今泉佑唯ちゃん)と、富山県県警から転属になったばかりの熊田刑事(NON STYLE石田明氏)を使って、取り調べ中に大山金太郎容疑者に自分好みの背景、動機を押し付け、自分好みの事件に仕上げて、犯人を死刑台送りにして、めでたしめでたし。

世界観が意味不明っぽいでしょ。「自分好みの事件に仕上げる」って、何のことかと思われるでしょうが、例えば「下等な職工が、そこらへんに落ちてた腰ひもで、ブスを絞殺した」なんていう美しくない構成の犯罪が許せないので、犯人を釈放し事件を無かったことにしようとしたりする感じです。
https://l-tike.com/play/mevent/?mid=322582
舞台のポスター

■面白い(喜劇として)。
めっーちゃくちゃおもしろいです。でも、観客のみなさまは大部分のパートで冷静に見ていました。「これってまじめに見るべき劇なのですか?」とか「喜劇を冷静に見るのが礼儀なのか?」とか、不安になります。そういう静かな雰囲気の中で一人で笑っている奴ってKYな感じで、周囲の人は不愉快に感じると思うので、めちゃくちゃ面白い(喜劇として)劇なのに、わたしは大部分、笑いを我慢して見ていました。うーん、観客のみなさま、あれって、すごーく面白いから、もっと普通に爆笑して見ましょうぜ。

でも、観客のみなさまの気持ちもわかります。初見のわたしにとっては、テンポが速くて、味方氏、石井氏、佐藤氏の演技とセリフの切れが良すぎて、「うっ、これはめちゃくちゃ面白い場面じゃん」と思って笑おうと思ったら、すでに次の場面に入っていたり、「おおっ、カッコいセリフ&演技じゃん」と思ったら一瞬遅れて、「あれ?スゲー面白いセリフ構成じゃん」とかって感じで、初めて「熱海殺人事件」を見ると笑いのツボに追いついていくのが難しいかも。そういう意味じゃ、歌舞伎と同じですね。(今泉佑唯ちゃんのところは、分かりやすいです、、、なぜか)

例えば、部長刑事の「御徒町で4本線のアディダスを探してきたからな」とかさ、前後の流れからして超おかしいセリフ&演技と思うんですけど、見事に観客にスルーされて、故つかこうへい氏や部長刑事の味方良介氏とかは、観客の反応の薄さに、悔し涙が出そうな気がするんですけど、ああいうのってベテランの観客が笑いを誘導すべきと思うんですけどねぇ。
https://natalie.mu/stage/news/269961
部長刑事役の味方良介氏。最高でしょ!

だから、繰り返しのコントのところは、理解できるのでめーーーーーちゃくちゃ面白い。例えば熊田警部がロシアンルーレット方式の取り調べをする場面(レボルバー拳銃に一発だけ弾を詰めて、自分と犯人に交互に引き金を引いて、なかなか弾が出ずに最後に自分の頭に弾を受けるギャグwww最高!)なんか、めっちゃおかしくて死ぬぅ(ってくらい面白かったです)。

なお、この劇の中で演劇スタイルが、3つくらいあって、建築たとえるとモダン建築のビルを基調として縄文竪穴式住居と明治期の庄屋屋敷をなんのスムージングもしないで、くっつけました的な劇の場面転換があって、ちょー最高www。え?何?どうしちゃったのって感じで、そのことで笑えるくらいのスカッとした転換が良いですねぇ。

ちなみに、一緒に見に行ったジャニーズおたく(+女子アイドル好き)のジャニ子は、「性的なテーマを出すのが気持ち悪い。ブスとか職工とかの下品な用語もイヤ」とダメ出ししていました。はぁ、そこが気になりましたか。たしかにジャニーズ的世界とは相容れないかもね。

■今泉佑唯ちゃんの演技は上手です。
最初に舞台袖から登場した時には、「うっ、丸くなってる」(いえ、ふっくらしてかわいくなっている)と思いましたが、いずれにしても超かわいいです。部長刑事(味方良介氏)の愛人の婦警の役なんですけど、かわいくてコケティッシュで軽薄な感じが良く出ています。
https://spice.eplus.jp/articles/227655
ナイスおみあし!

演技も普通に上手ですぜ。舞台女優っぽさに、はまりすぎていなところが好き。舞台の人って、舞台の上では、発声とか動きが「舞台の人」じゃん。あれって、走るのに特化したF1マシンがF1マシンぽい音で恐ろしい速度でコーナリングするのと同じで、かっこいいと思いますけど研ぎ澄まされすぎてね?

今泉佑唯ちゃんは、舞台女優として違和感のないくらい上手で、でもアイドルっぽいかわいさがあって、そこが
好き
です。そういうところが、舞台演出の岡村俊一氏は良くわかっていらっしゃる感じがします。
https://realsound.jp/movie/2019/04/post-346082_2.html
舞台の今泉佑唯ちゃん

それに表情が良いです。部長刑事の愛人の婦警なんですけど、後ろめたさがなくて、あっけらかんとしたワルの愛人が口を尖らせたり、ニコッと笑った表情なんか最高。かわいい顔でそういう表情を作るのが最高です。

セリフも上手です。結婚式場まで何時間で行けるのか尋ねられた今泉佑唯ちゃんが「ハーレーで高速道路を飛ばして、、」と延々と一分くらいの長台詞を言うんですけど、よく通るかわいい声で、よどみなくワルっぽく言うのが、超かわいい&超うまい!最高ですねぇ。
http://news.livedoor.com/article/image_detail/15983335/?img_id=20090018
インタビューの時の写真

しかも歌を歌ってくれます。ミュージカルじゃないのに歌があるなんて最高じゃーあーりませんか。今泉佑唯ちゃんの歌は、ほんとに良いね。それだけでも見に来た価値があったよ(一緒に歌った味方良介氏もめちゃめちゃ歌がうまいです。さらに「夏の花は向日葵だけじゃない」も歌ってくれます、最高w)

※被害者のアイコの役もやりますけど、底辺の女性の悲劇の役も上手です。

■木村伝兵衛部長刑事(味方良介氏)
 この人はマジうまいです。ていうか、うますぎ。まず、声がでかすぎ。舞台役者の人たちって声がでかくてよく通るのを競っている感じがしますが、あんまり声がでかいと不愉快に感じるじゃん。味方良介氏も声がでかすぎなんですけど、うまい。ここまで声がでかいのに、カッコ良くおかしみを含んで響く声はスゲーな。超好き。しかも、かっこいい。(故意の)大げさな演技も良いです。
この写真の感じからして、すばらしいって思うでしょ?目つきも尋常じゃないでしょ?しかも劇中で歌う歌がまたすばらしい。表情も声も体の使い方も目つきもゴシックで怪異でかっこいいですねえ。わたしはファンになりました。今泉佑唯ちゃんも、いつかこんな感じに成長してくれよ。
(こんなすごい演技をするので大ベテランかと思ったら弱冠27歳だそうです。うーむ、世の中には才能があって、若くして世に出る人がいるものですね。うらやましい)

■熊田留吉刑事(NON STYLE石田明氏)
お笑い芸人だけあって、面白いですねぇ。雰囲気がすでに面白いです。倫理感が弱い富山の田舎刑事という役という、どう演じるんだよっていう役を、そういうふうに演じているのが最高。わたし的に、ロシアンルーレット取り調べの下りが最高に面白かったです(分かりやすい部分だったのもあるでしょうけど、それを最高におかしくできるのは、石田氏の能力だと思います)
https://twitter.com/gakuishida
舞台「熱海殺人事件」を1日に2公演やったら、こんなにバッキバキの目になるそうです(石田氏のtwitterより)。確かにあのスーパーハイテンションの演技を2公演やったらそうなるでしょうねぇ。

■殺人犯・大山金太郎(lol佐藤友祐氏)
演劇出身でないとのことですが、安定感があって、安心して見ていられます。部長刑事(味方良介氏)とその部下(石田明氏)の演技がぶっ飛んでいるので、犯人役の佐藤友祐氏の抑えの効いた演技でバランスが取れている感じがします。佐藤氏と演出家の岡村俊一氏のうまさと思いました。
https://spice.eplus.jp/articles/227655

というわけで、「熱海殺人事件」は、役者さんが上手で超面白いです。でもシロウトのわたしが一回見たくらいじゃ、瞬間的に理解ができないお笑いとかがありすぎる劇なので、もう一度見てディティールも理解したい劇ですぜ(再演時にも今泉佑唯ちゃんを出して欲しい。どのくらい変わるのか見てみたい)。

結論:舞台でもかわいくて演技も歌も上手な今泉佑唯ちゃんの応援よろしくね。

※会場の紀伊国屋ホールの音楽の音量は、聴覚障害を起こすレベルで大きすぎ(セリフの音量と比べても)。音圧は数値できちんと管理してほしい。